自己破産とは

 

自己破産とは、支払わなければならない借金を何らかの理由で、支払えなくなってしまった場合(病気・多重債務・リストラ・収入減少等)に、裁判所に支払えなくなってしまった事を申し立てる手続きの事です。

自己破産の手続きの中に、借金を免除してもらう手続きがあり(免責決定と言います。)、通常は、この免責決定をもらう為に、破産の申し立てをします。

 

自己破産のメリット

  1. 全ての借金の返済が免除される事です。もう一度やり直そうとしている方にとって、これ以上のメリットはないかも知れません。破産後に得た収入・年金・財産等は、そのまま取得でき、自由に使う事ができます。
    またしっかり着実に歩んでいけば、将来、住宅ローンも組む事が出来ます。
  2. 戸籍、住民票や運転免許証に何か記載される事はありません。
  3. 破産手続きを理由に解雇したり、賃貸アパートを退去させたりすることは出来ません。(滞納家賃がある場合は除く。)
    ただし、下記にあるような一部の資格を基に仕事をしている場合は、資格喪失事由にあたり、一旦破産手続きが終了するまで、原則として資格を失います。
    ※ 弁護士・司法書士等のいわゆる士業・警備員・生命保険募集人・質屋等の他人の財産を守ったり、金銭を預かったりする仕事。
  4. 日常生活に必要な物や、初年度登録から5年以上経っている車に関しては、手放す必要は、ありません。
  5. 原則として、ご近所・学校・会社等に破産をした事を知られる事はありません。また、児童手当などを貰えなくなる事はありません。
    子供の入学・就職・住宅ローン等についても、原則として、影響はありません。

 

自己破産のデメリット

  1. マイホームや高価な車、資産価値のある財産を手放さなければなりません。
  2. 過払い金も財産ですので、金額によっては、裁判所の手続きにより、債権者に分配しなくてはなりません。
  3. 破産申し立て後、手続きが終了するまで、一定の資格に就職できない。もしくは、一定の資格の基仕事をしている場合には、その資格を一時的に失います。
  4. 信用情報機関という、借金情報を管理する機関に、破産をしたことが登録されてしまう(いわゆるブラックリスト)。
    しかし、登録期間は、5年~10年ですので、その後、車のローンや、住宅ローンを組むことは出来ます。
    ※ 銀行口座を作ったり、キャッシュカードを作ることは、期間に関係なく出来ますので、ご安心ください。
  5. 官報という国の発行する公告紙(新聞のようなもの)に、手続きをした日にち・住所・氏名・手続きをした裁判所が記載されます。
    原則として、官報販売所に行かなければ、手に入れることは出来ず、一般の方が目にする機会はほとんどありません。
    ※ 官報公告により、破産をした人にダイレクトメールを送り、借金を勧める悪質な業者もありますので、ご注意ください。

 

新しい生活をスタート

自己破産には、マイホームや財産を手放さなければならなかったり、しばらくローンが組めなかったりと経済的なデメリットや、自己破産をしたという、精神的な部分でのデメリットは、あると思います。

しかし、自己破産は、借金が免除されると言う最大のメリットがあるのも事実です。

毎日、来る日も来る日も、借金のことが頭から離れず、うつになる方も多くいらっしゃいます。
払えない借金という重荷と比べ、デメリットは、それほど大きくないのではないでしょうか?

何よりも、新しい生活のスタートを切れるということが、自己破産をする最大の理由です。

 

お問い合わせ
Copyright(c) 2014 いえまち法務事務所 All Rights Reserved.